先日、近所の「ほっかほっか亭」が潰れていてショックだったけど、ネットで調べたところ山口県内に現存する「ほっかほっか亭」は下関市内の1軒だけになってしまったらしい。
なんでもプレナスは、グループを離脱して「ほっかほっか亭」を続ける店舗に対して
すぐ近くに新しい「ほっともっと」店を開店するという血も涙もない作戦を展開したそうな。
確かに、近所の店の近くにも「ほっともっと」ができていた。
しかし、この話を聞いて私は疑問に思っていた。
近くに店を出したからといって、嫌がらせになるのか? と。
だって、味が段違いだとか値段が全然違うとかなければ
多少なりともつきあいのある古い店の方を選ぶでしょう、客は。
それでも、「ほっかほっか亭」が潰れたとなれば
ひょっとすると噂は間違いで「ほっともっと」は美味しいとか……。
そんな期待は全く持ってなかったけど、とりあえず
プレナスがどれだけの味を出してくるのか気にはなっていた。
というか本当は、プレナスは
ほっかほっか亭の一フランチャイジーではなく
実際には「プレナス=ほっかほっか亭」というべき立場なんだけどね。
まあ、そんな経済記事のような話はおいといて
肝心の「ほっともっと」のお味ですよ。
のり弁は見たところ、以前の「ほっかほっか亭」と変わらない感じ。
白身フライ、ちくわの天ぷら、きんぴら、かつおたくあんが
焼き海苔を敷き詰めたご飯の上に並んでいる。
海苔の下にはおかか昆布が、控えめながら隠れている。
このおかか昆布も、かつてはもっと派手に入っていたが
最近はほとんど存在感のないくらい。
「ほっともっと」になって、露骨に減った感はない。
他のおかずたちも、基本的には以前と変わらない味だ。
しかし、なぜか全体的に安っぽい。
実は見た目の点でも、いくらかの違和感はあった。
個々のおかずたちが微妙に小さくなっているのだ。
本当に気づくか気づかないか位の差だとは思うが、微妙に。
そして最も問題なのは、材料の質を落としていることだ。
おそらく、味付けなどのレシピは全く変えていないのだが
材料の質を落としている分、味が悪くなっている。
ひょっとしたら、質を落とした材料なのではなく
鮮度を落とすことでコストダウンを図っているのかもしれない。
もっとも、まだ1度食べただけなので
それが「ほっともっと」の戦略によるものなのか
個店の品質管理の問題なのか、
たまたま不味い弁当に当たっただけのかは分からない。
ただ「ほっかほっか亭」末期の状況からして
プレナスが味での顧客満足度を重視していないことは想像に難くない。
だからこそ余計に、
「ほっかほっか亭」の閉店は残念で仕方がない。