きのうは、旧県会議事堂でソロバイオリン・リサイタルのお手伝い。
旧県会議事堂は大正時代に
後の国会議事堂の設計スタッフが設計した重要文化財で
4年ほど前に、建築当時の姿に復原された山口県ご自慢の建物。
完成後は一般公開と同時に、イベント会場としても使われている。
とはいえ、コンサートに立ち会うのはこれが初めて。
主催者も数日前から不安一杯だったらしい。
その不安は、出演者の到着と同時に的中した。
施設内には姿見(鏡)がなかったので、事務室に尋ねると
「そんなものは自分で用意してもらわなければ困ります」とのこと。
さらに電気ポットを使うためのテーブルタップも貸してくれないらしい。
コンサートホールではないので、備品類が十分でないのは仕方ない。
でも、ものには言い方ってものがあるでしょ。
(私が言われた訳じゃないけど、私だったら速攻暴れてるね)
この話を聞いて、私は「さもありなん」って思ったね。
だってここを管理してるのは、県庁職員のOB会ですから。
それも会員は、現役時代にあまり出世しなかった人ばかり。
だから、管財課から預かっている建物を
なにごともなく“無事に”管理することしか考えてないのだな。
もっとも、管財課ですらどの程度気が利くのかは疑問だけど。
だって山口県自体が文化・芸術に関して全く理解がないのだから。
(一部、理解のある職員もいるけど、結局は個人レベル)
さらに、
「山口きらら博」(2001年に開かれたジャパンエキスポ)の時に
しきりに言われた“ホスピタリティ”という言葉すら
とっくに忘れ去られているのですから。
大体が「行政が金を出してやるんから県民は汗をかけ」ってのが
基本的なスタンスなのよね。
まあ、それにしっぽを振る県民も同じ穴の狢かもしれないけど。
とにかく、本当に文化を支える気があるんだったら
どうすれば頑張っている人の足を引っ張らずにすむのか。
どうすれば後押しになるのかを察して欲しいよね。
とかく山口県は、お上や他の県を横目で見がちで
自分で考えたり、空気を読むと言うことが苦手なのだから。